そこはこの世の物とは思えない極楽。 一夜の幻。
バー「曼珠沙華」
人ならざる者達が集う場所。
人を招き入れては
その者の背負う
「地獄のような体験」を忘れさせる場所。
「哀しみ」も「苦しみ」も
その店に置いて行けばいい。
人には逃げる場所があって良い。
一時の夢と酒と食事を与える場所。
それがこの店。
今宵も酒を片手に、
「地獄」をつまみに鬼達は笑う。
誰よりも「人々の幸せ」を願いながら――